昭栄建設株式会社
工事事業本部
取締役土木部長
嶋岡 幸裕さん
昭栄建設株式会社は、県内各地の改良工事や堤防工事、砂防工事、学校、公共施設の改修工事や企業の社屋の新築工事、改修工事などを請け負っています。また技術者の中には女性も多数活躍しています。
2021年12月9日に開催した、しごとクロストーク「建設業のしごと」の当日の様子を一部ご紹介します。(※情報は開催時点のものです)
昭栄建設株式会社
工事事業本部
取締役土木部長
嶋岡 幸裕さん
昭栄建設株式会社は、県内各地の改良工事や堤防工事、砂防工事、学校、公共施設の改修工事や企業の社屋の新築工事、改修工事などを請け負っています。また技術者の中には女性も多数活躍しています。
株式会社東北工商
営業部 部長
手代木 克介さん
株式会社東北工商は、建設資材の卸、施工とメンテナンス、 ドローンを活用しての空撮・点検・調査 などのサービスを提供しています。また働き方改革に関するさまざまな認証取得にも積極的に取り組んでいます。
嶋岡さん:昭栄建設株式会社は1954(昭和29)年に創業し、道路、河川、農業用地の整備などの工事でインフラを支え、地域の発展に寄与してきました。最近では、盛岡市の中心市街地や河南地区の活性化のハブとなる盛岡バスセンター、みなさんにもなじみのある盛岡学校給食センターの建築工事を、他企業と一緒に請け負っています。土木工事では三陸自動車道や国道4号など基幹路線を、大型では砂防えん堤の工事などを行っています。
嶋岡さん:会社の自慢の一つは、職場の雰囲気がいいことです。職場内だけでなく、現場と本社の事務などコミュニケーションがしっかり取れていて、報連相がうまくいっています。部下からは小さいことも話してもらっていて互いに安心して働いています。コロナ禍前は盛岡でマラソンが開かれており、それには多くの社員が参加し、日ごろの健康づくりから始まる取り組みは、ほかの社員にもいい影響を与えています。そして一番の自慢は協力業者も入っている「登山愛好会」です。年に何回も登山イベントを組み、早池峰山や岩手山、八幡平などに登り、部署や会社を越えて交流しています。その様子は社内で共有するだけでなくネットで配信し、企業PRにもなっています。
嶋岡さん:当社は人材を大切にしていることも自慢の一つです。特に女性活躍には力を入れています。ここ数年で女性社員の人数が増え、資格を取得して活躍する女性社員が多く見られるようになりました。社内で女性社員座談会を初めて開催するなどし、子育て支援など働く環境の整備をしています。育児や介護のための休暇制度があるほか、時短勤務もあり女性にとって働きやすい職場です。人材育成では最近「メンター、メンティー制度」を設け、しっかりと制度のなかで人材を育てようとしています。
嶋岡さん:わたしは高校を卒業後に新卒で入社し、もう40年間この会社にいます。小さいころから機械が好きで、入社当時当社の業務の中心は重機専門だったので、大きな機械を操作できると思い就職を決めました。入ってから20年間は圃場整備に携わり、次に岩手県の工事、そして国土交通省の工事などをしてきました。自分の仕事のモットーは「飾らないこと」。いろいろなことを隠さず、本音で語り合うことでお互いを知り、仕事がスムーズに進みます。
手代木さん:株式会社東北工商は1996(平成8)年に資材の商社としてスタートしました。建設業と言っても昭栄建設さんのように道路本体をつくるのではなく、昭栄さんがつくった道路に、人や動物などの侵入を防ぐガードレールやフェンスを設置したり、道路標識を設置したり、センターラインなどの区画線を引いたりしてみなさんが使えるような完成形にします。請け負う工事の比率は、公共工事が8割で民間が2割です。具体的には、釜石の復興スタジアムやイオン盛岡南の外構工事などをやっています。個人住宅の車庫なども手掛け、年間約600件の仕事をしています。販売から施工までワンストップでできることが自慢です。
手代木さん:わたしは転職してこの会社に入りました。いろいろ候補があるなか今の会社を選んだのは、やりたい新規事業の立ち上げを経営陣に後押しされたからです。「こういうことをやりたい」と話し盛り上がる、そんな職場の雰囲気がいいと思っています。その新規事業はドローン使った「コロージョンドクター」です。コロージョンドクターは非破壊の超音波式診断装置のことで、道路にある標識柱や照明柱などの設備やコンクリート構造物の腐食損傷を調べます。それをドローンを使ってやろうというのがわたしの提案で、ドローン操作は外注していますが新規事業として着実に進んでいます。
手代木さん:当社の規模は大きいとは言えず、役員も含め家族的というのが実感です。コロナ禍では子連れ出勤を認め、職場に子どもたちのスペースを設け、地元のテレビや新聞で取り上げられました。これを機会に子どもたちと郷土料理のひっつみ作りも行い、その様子はNHKの「サラメシ」でも取り上げられました。そんな職場での仕事は大変やりやすいです。ドローンの企画も、経営陣が聞く耳を持っているからこそ実現したと思っています。声が通りやすい規模の会社のメリットです。
手代木さん:大学卒業後、大手住宅メーカーで10年間仕事をしました。その後人材派遣という異業種を経験し、また建設・建築業界に戻ったという感じです。昔と比べて建設業は大きく変わりました。以前は休みがなかなか取れず、工期が迫ると残業ばかりでしたが、今は違います。休みをしっかりとって残業も少ないし、福利厚生も充実してきています。3Kに象徴される建設業のイメージは、もう過去のものです。人材派遣の仕事をしていたとき、優秀だけど一度レールを外れ、非正規から抜け出せないという多くの若い人を見てきました。新たな目線で建設業を見てもらいたいと思っています。