株式会社アベヤス
営業部
ソリューション営業課
齋藤 杏奈さん
株式会社アベヤスは、岩手県の地元企業のデジタル化をサポートすることで、クライアント企業の強みを外部に発信し、経営強化の支援をして地域の活性化を目指しています。
2024年2月5日に開催した、しごとCROSSトーク「子育てと仕事の両立!私の働き方」の当日の様子を一部ご紹介します。(※情報は開催時点のものです)
株式会社アベヤス
営業部
ソリューション営業課
齋藤 杏奈さん
株式会社アベヤスは、岩手県の地元企業のデジタル化をサポートすることで、クライアント企業の強みを外部に発信し、経営強化の支援をして地域の活性化を目指しています。
株式会社小田島組
経営企画室
小志戸前麻里さん
株式会社小田島組の目指すビジョンは「スマートカントリー」(「洗練されたかっこいい田舎」)。首都圏に負けない働き方で地方価値を向上させる取り組みを行っています。
齋藤さん:株式会社アベヤスは、創業は1923(大正12)年で、昨年100周年を迎えました。北上市に本社があり、かつては文具や事務用品を事業所などに販売していたのですが、最近では地元企業のデジタル化サポートなど中小企業のコンサルタントがメインになっています。私は営業課に所属しているものの営業の仕事は2割ほどで、新社屋関係のアテンドや資料づくりをしていて、これからはコンサルタントもしていきたいと思っています。
齋藤さん:前職は人材派遣会社で、北上市内の求人をチェックしていました。アベヤスは市内では有名な会社ですが、めったに見たことがなかったアベヤスの求人を見つけ、コンサルに興味もあったので応募して昨年入社しました。
齋藤さん:高校2年の長女と小学生の長男、二男と3人の子どもがいます。働く女性の子育ては大変で、子どもが小学校に入学するまでは朝会社に行くのが一苦労でした。3人を3カ所の施設に預けてから出社し、一安心して仕事に取り掛かったら施設から電話が来たことも度々でした。子育てのため個人事業主として仕事をしていた時期があり、時間管理が柔軟で一般の会社員より両立しやすかったのかと思っています。子育てで考えていたのは「人に頼る」でした。家族、友人、同僚などお願いできる人にはお願いし、周囲の力に頼ってきた子育てでした。
齋藤さん:弊社の場合、社員は50代超が多く、子育て対象者は少ないのが現状で、子育て関連の制度づくりなどはこれからの課題だと思っています。
齋藤さん:当社の社員には共感を持って接してくれる方が多いと思います。子育て中の社員にお説教をしたり、上から目線のアドバイスをしたりすることもほとんどありません。こうした職場環境がストレスフリーの仕事やプライベートにもつながっているのかと思います。
齋藤さん:子どもを早く自立させることを一番の目標にやってきました。自分としては子ども3人の面倒を見るのは本当に大変なので、例えば「今日はお母さん疲れているので、食事は作りません」と宣言したこともありました。そんなことの積み重ねで、子どもたちが「自分で考え、自分で決めて、自分で行動できる」ようになったのではと思います。
齋藤さん:人材派遣会社で3年勤務しました。今はIT時代で、デジタル機器やDX、IoTなどが最前線ですが、後継者や働く人がいない現状をみると、最後大切になるのは人ではないでしょうか。
齋藤さん:私が若手社員だったころ「とにかく素直だったら伸びる」と言われたことを覚えています。いろいろなことに出会っても素直な心で接することで答えは出てくるのかと思います。
齋藤さん:日々の生活のなかで、諦めることは大事だと思います。でも「仕事での諦め」はできればやってほしくない。子育ては一定の期間で終わります。仕事はその後も続きますので、仕事ではなるべく諦めないでやっていってほしいと思います。
小志戸前さん:株式会社小田島組は北上市に本社があります。建設業で護岸工事や舗装、道路改良などの公共事業を主にやっています。新たな事業としてはIT関連で写真管理の代行業をしています。私は経営企画室で仕事をしていて、経営者とともに会社の経営方針や将来像について考えることなどをしています。
小志戸前さん:前職は公務員でした。3年ほど前に入社したのですが、前職で担当していた「働き方改革」で、講演を依頼するため弊社社長に会いました。公務員とは違う民間企業の先進的な取り組みと、なりたい未来像を描いてする仕事に憧れ入社しました。
小志戸前さん:小学4年生の子どもがいます。一番手のかかった時期は公務員だったので、制度的には一般の会社より恵まれていたと思います。でも出張とか遅くまで勤務があるとやりくりが大変でした。公務員の制度で助かったのは「育児時間」。当時は一定期間、朝の勤務開始を30分遅らせ、終業を30分早めることができました。ほかに看護休暇なども助かりました。子育てで頼ったツールの一つがスマートフォンです。子どもにスマホを与え連絡に使い、それでスムーズに対応できたと思います。
小志戸前さん:若年層が多く、女性社員の割合も高いです。育休中の社員が会社に来て、同じ育休中の社員とおしゃべりをする「お茶会」を開いています。ほかに子連れて参加できるイベントも開き、時々会社に顔を出すことで職場復帰をしやすいようにしています。会社に来ると同僚らと仕事のことも話題になり、情報共有ができるようです。
小志戸前さん:自分の子育ての状況は上司だけでなく、部下や同僚に伝えるのが重要だと思います。特に部下や同僚に自己開示しておくと、何かあった際にはうまくいくと思います。会社での呼称はみな「さん」づけです。そんなところも話しやすさにつながっているのかもしれません。
小志戸前さん:子育てで大変な時期はあったのですが、忙しいときは忙しいなりになんとか頑張り、過ぎていった印象です。そんな時期、特に気をつけたのは感謝の言葉でした。これを少し大げさに言うことが潤滑油になったと思います。子育て中の女性ができることは限られています。特に仕事をしている女性はできることが限られていて、すべてをやってあげるわけにはいきません。一緒に出掛けたりすることはもちろん楽しいですが、子どもには自分で楽しいことや没頭できるものを見つけて、夢中になってほしいです。
小志戸前さん:若い社員が多い会社ですので、仕事をして役職が上がり、ステップアップしていくことが仕事の面白さの一つであることを、自分が後輩にロールモデルとして見せることができたらいいかなと思います。
小志戸前さん:若い社員が多く、厳しいことに慣れていない社員もいます。例えば怒られたときなどです。そこから逃げてしまう人もいるので、そこでしっかり頑張れるようにしてほしいです。
小志戸前さん:みんながそれぞれ悩みを持っているのではないでしょうか。実現できないことがあることはしょうがないこと。あまり気負わずいろいろな力を借りてやっていければいいかなと考えています。